公私混同?

コンビニの店員が、利用客の女性がポイントカードの会員登録のために記入した情報を私的に利用して問題になった事件があった。

業務上知り得た個人情報を本来の目的でない用途に不当に利用した、という点が問題視されているようで、実際は用紙に記載した名前を見てFacebookで検索したところヒットしたためMessengerで連絡した、ということらしい。
問題点について考察してみる。

  • 仕組みの問題
紙の申込書に記入をさせて店員が情報を入力なりするというスキームにしていることで、必ず店員が情報を見る事になる。
事業者側は店員が情報を見られないようなシステムを構築するか、もしくは店舗では受け付けせず後日郵送する、というような手段が検討できる。
ただし、事業者側からするとシステムの構築と手順の作成・教育にコストがかかるし、その場で受け付けしないと離脱率が上がってしまうデメリットがあると想定されるので更に大きな問題が発生しない限り積極的には導入しないだろう。


  • 店員のモラルの低さ
店員側に、業務上知り得た個人情報を私的に利用することが良くないことであるという認識が薄かったことと、この件がネット上などで拡散してしまった場合に
個人的な問題ではなく勤務先の店舗および運営会社自体まで波及してしまうという可能性に考えが及ばなかった可能性がある。

  • 利用者側の認識不足
今回のケースで利用者側に非はないと思うが、氏名・住所等の情報を従業員に渡して登録する場合こういった事象が起きてしまう可能性があるということを認識しておくべきだろう。
郵送等でも申し込む手段はあるし、郵送した先で作業者が視認する機会があるという点では同じだが、少なくとも「顔と名前が一致」することは避けられる。
またSNSに投稿する際にここまで騒ぎが大きくなるとは想定していなかったと思われるので、その点においても認識不足があったと言える。

実際のところ、昔からこの手の話はあったのだろうが、「炎上社会」とも言える昨今、注意が必要だ。