うがいには効果がない?

欧米にはうがいをする習慣がない、というのを何かの記事で読んだ。
日本ではうがい・手洗いは風邪の予防になるため外から帰ってきた時は必ずやるように、と教えられるが、果たして真偽の程は。

http://kansenyobou.net/うがいの感染予防効果.html

結果は、「水でうがい」グループは「うがいをしない」グループに比べて風邪の発症が約40%減り、これによりうがいによる風邪の予防効果は実証されました。
これだけで「実証された」とするのはいささか早計かと思うが、一応効果はあるらしい。
面白いのが、ヨウ素系うがい(イソジン
のイメージ)はうがいをしないのと同等の効果しかない、つまり意味がないというの結果だ。常在菌を殺してしまうことで免疫力が下がってしまったり、細胞を壊して細菌の進入を許してしまうそうだ。
また緑茶や塩水うがいなどは水道水でうがいをするよりさらに効果があるという
結果も出ているらしい。

この結果を見て、2つの事を考えた。

生態系のバランスの妙
ある草食動物の数が減っているのを危惧し、その草食動物を捕食する肉食動物を
駆除して草食動物を増やそうとする取り組みがあった。
一時的に草食動物の数はかなり増えたが、食べられる草を食べ尽くしてしまい、結局絶滅してしまったという話がある。絶妙なバランスで成り立っている生態系に人工的に手を加えると逆効果になってしまうという例だ。
人間の体内も同じで、沢山の常在菌のおかげで我々の体が出来ていて、きれいにしようとし過ぎて逆効果になってしまう、というパラドックスが何とも面白い。

習慣の怖さ
科学的根拠に基づいてうがいをする/しないを決めている人はほとんどいないだろう。多くの人は単に習慣で決めているだけだと思う。
効果があるかどうか検証してみたり、調べてみたりせずにやっていることがないか、振り返ってみるのも良いかもしれない。