ルールとマナーの違い

ルールとマナーの違いは何だろうと考えていた。
辞書によると、

ルール:規則、規定
マナー:行儀作法

とある。

自分の中では、ルールとマナーの大きな違いは罰則があるかどうか、だと解釈している。
ルール違反にはペナルティが課せられるが、マナー違反にはそれがない。例えば路上喫煙にはペナルティが課せられる(場所による)が、電車などの列の割り込みには特に罰則がない。
ルールを守るかどうかは課せられるペナルティによってルールを破った時に得られる便益よりも大きな損失を被るかどうか、マナーを守るかどうかは各人のモラルに依存していると言える。

例えばサッカーの試合で守備側が攻め込まれているシーンを想定する。相手の攻撃をファールをしてでも止めたい時、ペナルティは相手の直接フリーキックと場合によってはイエローカード・レッドカード。
代わりに得られるメリットとしては、相手の攻撃をとりあえずストップでき、失点の確率を下げられること。
そこにはモラルは介在せず、単純にメリットとデメリットのどちらが大きいかという原理の中で判断がなされる。
(あまりに悪質な反則は、モラルの観点からやらない選手もいるだろうし、フィールド外での出場停止や罰金等のペナルティが課せられる場合がある)

モラルに委ねられていたものの、守られないもの(かつ、景観を損ねたり他の人に悪影響を及ぼしかねないもの)はルール化せざるを得ない。 路上喫煙やポイ捨てなどが良い例で、元々人々の良心や善意に委ねられていたものが地域によってはルール化され、罰せられるようになった。

続く…